マルチコプターの組み立て(3)

マルチコプター
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金物の構成は前回で終了し、ここからはMission Plannerでキャリブレーションというやっかいな作業にかかります。

全体を一番わかりやすく説明しているYoutubeはたぶんこれだと思います。
半分くらいのところからです。

 

さて、私が一番手を焼いたのがESCのキャリブレーションです。
ESC(ブラシレスモーターをドライブするパーツ)は小さいCPUをもっていて、キャリブレーションが必要です。
ESCのキャリブレーションとは、プロポのスティックを最低にした時のPWM周波数から、最高にした時のPWM周波数がESCが最低から最高まで教えることです。
ボートなどの場合はスクリューが逆回転しますから、中立でストップということを教える必要があります。

多くのESCのキャリブレーションはESC自身にラジコンのスロットルを前後に倒した、最高PWM周波数と最低PWM周波数を覚えてもらうことが目的です。
ところがESCはノーブランド品からBLHELIの高級品まで本当にたくさん種類があり、PWMで1000から2000の範囲だけ処理するものや、PWMではなくCANなどのプロトコルで調整不要なものもあるらしいです。

いろんな調整がありますから、できるだけブランド品を購入したほうが、きちんとしたキャリブレーションの手順がついていて楽です。

しかしブランド品のESCはあまり見かけません。ノーブランドがとても多いです。

以下はフライトコントローラーとESCを組み立てたあとで、一般的にキャリブレーションする方法です。これで簡単にいったあなたはよいメーカーのESCを搭載しているわけで、おめでとうございます、と言いたいです。

キャリブレーションをしていない、もしくはパルスが来ていないモーターはESCにより、プップッと鳴るようにできています。
調整が済むとARM(飛ぶ準備状態)した時からモーターが回り始めます。

  1. 送信機をオンして、スロットルを最大にあげる
  2. バッテリーをつなぐ。パイロットLEDが赤、青、黄色の順で点く。次にプラグインしたら、ESCキャリブレーションの準備状態、
  3. バッテリーをはずす
  4. バッテリーをつなぎ、FCがブートしたらセーフティボタンを点滅しなくなるまで押す
  5. ここでESCキャリブレーションモードに入っているLEDはパトカーのようにアカと青が点滅しているはず。
  6. ESCが音楽のような音を出すまで待つ。バッテリーセルの数だけ成り、その後、2回なる。これはスロットルの最大値をゲットした意味
  7. スロットルを最低に下げる
  8. ESCは長い音を出し、最低のスロットルをキャプチャーしたことを告げる
  9. 長い音を出した後、ESCはライブ状態になり、スロットルに反応する。
  10. スロットルをミニマムにし、バッテリーを抜くとキャリブレーションは終わる?

さて、

正しいのかどうか自信がありませんが、経験上、プロポがI-BUS, S-BUSのようなライン一本で制御信号を送っている受信機ではキャリブレーションできません。
繰り返します。これは個人的経験です。

というのも買って初めてESCキャリブレーションをフライトコントローラー経由で行う時、フライトコントローラーはあたかもそこにないようなパススルーモードでPWM信号をプロポから受け取り、ESCに流るらしいですが、これがうまくいってない印象を受けます。
私はフライトにはS-BUS, I-BUSを使いますが、ESCキャリブレーションの最初はこのビデオのような方法でやっています。「Manual ESC-by-ESC」というらしいです。
フライトコントローラーの介在なしで行います。
ESCキャリブレーションの目的は、プロポのスロットルの上限、下限を知るためですから、これでいいようです。

なお、上のビデオはESCがBEC(5Vの電源を制御信号線に供給する機能)をもっているESCの場合です。ない場合は、別途、5Vを受信機に供給する必要があります。

改めて手順を書くと、

  1. ESCからでているコントロール用の3線ケーブルをRC 受信機のスロットル チャンネルに差し込みます。(通常、チャネル3です。)
  2. 送信機の電源を入れ、スロットル スティックを最大 (フル アップ) に設定します。
  3. リポバッテリーを接続します。
  4. ビープ音が 2 回鳴ったら、スロットル スティックを完全に下げます。
  5. その後、ビープ音が数回 (使用しているバッテリーセルごとに 1 回) 鳴り、最後に長いビープ音が 1 回鳴りESC が調整されたことを示します。
  6. バッテリーを外します。これでESCはキャリブレーションされているはずです。
  7. すべての ESCに対してこれらの手順を繰り返します。
  8. これらの方法を試しても問題が解決しない場合 (たとえば、ESC のビープ音が鳴り続けるなど)、スロットル トリムを 50% 下げてみてください。(正逆回転をサポートしたESCの可能性があるからだと思います。

さて、これでパラメーターのどれが設定されるかというと以下のもののようです。
MOT_PWM_TYPE: 出力PWMのタイプ

  • 0 ノーマル
  • 1 Oneshot(BLHeli プロトコル)
  • 2 OneShot125(BLHeli プロトコル)
  • 3 Brushed (ブラシ付き)
  • 4 DShot150 (BLHeli プロトコル)
  • 5 Dshot300(BLHeli プロトコル)
  • 6 Dshot600(BLHeli プロトコル)
  • 7 Dshot1200(BLHeli プロトコル)
  • 8 PWMRange

MOT_PWM_MIN PWMの最低パルス
モーターに出力される

MOT_PWM_MAX:PWM出力の最大

モーターに出力される

MOT_SPIN_MIN 最低モーター回転

モーターテストで設定します。
出力全体で0-1までで停止から回転をあらわした数字。MOT_SPIN_ARMより高い値でなければいけません。
小さすぎるとESCが反応dできずにモーターの回転が止まったりします。

  • 0.0  低い
  • 0.15 デフォルト
  • 0.25 高い

MOT_SPIN_ARM ARMする時のモーター回転数

モーターテストで設定します。
出力全体で0-1の範囲で回転を表した数字。MOT_SPIN_MINより低い値でなければいけません。

出力全体で0-1の範囲で回転を表した数字。MOT_SPIN_MINより低い値でなければいけません。

  • 0.0 低い
  • 0.1 デフォルト
  • 0.2 高い

 

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